皆さんこんにちは、孤独ソロキャンパーです。
今回は2024年9月23日、前日撤退した1泊2日の白馬岳登山の下山日の予定が空いてしまったので、日帰りできる低山を長野県の北西部で探した結果、長野県大町市にある「大姥山」を登ることに決定。朝9時半過ぎに川の駅さざなみに駐車させていただき(登山口にある大姥神社の駐車場ではなく、こちらに停めるよう市からの案内)登山開始。駐車場には他の登山者と思われるクルマが2台ほどあったが・・・登山者は少ないな(汗)!
というのも長野県の山間部の山・・・クマたちが気になるのだ。私たちが普段登っている関東近辺の山とは別物、人気の少ない山だからクマの巣窟であってもなんら不思議は無い!多くの人が登っている山であればあるほど、安心できるのだが・・・。
なのでしっかりとクマ対策もして挑む!・・・はずが、私が途中まで行ってモノ(クマと戦う最終兵器であるナイフ付きのマルチツール!)が無いことに気づいて駐車場に戻ったりと、無駄に時間をロスしてしまった(汗)。17時頃には白馬に戻らなければならなかったので、一部ルート変更をしなければならなくなってしまったりと、色々と不安な立ち上がりとなった。
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川の駅さざなみから登山道に向かう途中、国道から脇道に入るところにこんなものが。正直時間がなくロクに下調べできておらず、この時金太郎伝説のある山と知った(汗)。よくわからずスルーしてしまったが、国道19号線から県道に入ったところにこのサインはあり、更にその上に大姥神社前社がある(ここもよくわからずスルーしてしまった)。ここにも寄ったほうがより大姥山について知ることができるので、次回来ることがあればぜひ寄りたい。
大姥山に登山される皆さまへ | 大町市観光協会system-masterkanko-omachi.gr.jp

登山口のある大姥神社まで約2.2km、舗装道を30~40分かけて歩いていく。県道から登山道に向かう道に入ると・・・気のせいか道がボロボロになっていく。途中には廃屋もあったが特に気になることはなく先に進むと、目指す大姥山が見えた!ちなみに大姥神社(登山道入口)手前には4~5台は駐車できる駐車場があるのだが、神社までの道は狭くすれ違いは困難なので、空いていても川の駅さざなみに駐車したほうがいいと思う。

私達がこの駐車場にあった登山ルートの案内を見ていると、明らかに地元の方と思われる男性が軽トラックでやってきて挨拶をしてくださった。神社周辺の木々を手入れしている風だったので近所の方であろう。ここに来るまで人と合うことがなかったので少しホッとした(笑)。

こちらの大姥神社で入山のご挨拶をして登山を開始。ちなみに大姥とは山姥(やまんば)のことで、この大姥山では山姥は金太郎の母という設定になっているとか。ここから山頂までの登山道はおよそ700~800mくらいしかない。しかしそれは真上から見た地図上の話、急登が続く登山道であるのでそれ以上の距離を実際は歩く事になる。

いきなり急登の道となり汗をたっぷりかいてしまった!なかなか激しい山だ・・・1/4くらいきたところに休憩スペースがあったのでここで休憩して水分補給をする。この日は22度くらいの爽やかな日であったが、それでも汗をかく急登である!

その先を進むと現れたのは、「クサリ場1/9」という看板。「?」となったが、どうやらこの先クサリ場が9か所あるということであった。急遽訪問することとなったためこの山のことを十分に下調べできていなかったので、こんなにクサリ場が多いという事もわかっていなかった。
私は「クサリ場1/9」を見て「クサリが9本もあるのか・・・」と解釈したのだが、このクサリ場1/9だけでも2本以上ある(上の画像)???結果わかったのは鎖が9本あるということではなく、クサリがある場所の集合体が合計9か所もあるということであった(汗)!つまりここで何本かのクサリを登っても1ということだ。
しかしクサリ場自体は急なところもあるがそこまで長いわけでは無く、かつもし手を離しても岩場を100メートルも落ちてしまうような崖のようなところはないので、低レベル登山者の私達でも無理なく登れた。良かった~!
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しかし!そんな油断をしていた私に「クサリ場2/9」が恐怖を与えたのであった!

最初のクサリをを超えたところ・・・幅40cmくらいの登山道の右側が・・・落差100Mくらいはあるのではという絶壁(汗)!ここを2~3mくらいであるが歩いて進まなければならない(汗)!ちなみにここにクサリは無い!!!なぜ???高いところがあまり得意でない私は、這いつくばって地面から飛び出ている根っこや頼りない細い木々に必死に捕まりながら、ここを通り抜けるありさまであった(涙)。

その恐怖の場所を抜け、安全地帯から崖の先に見える景色を見て心を落ち着かせる!・・・事前調査をしていなかったので、突然の恐怖に心の準備ができず・・・マヌケな姿になってしまっていたことであろう!この先もクサリ場が続いたのだが、ここほど恐怖を感じる場所はなかった・・・ここはクサリ場ではないのだけど。個人的にはここにクサリをつけてほしかった。ちなみにこの登山道の名前は「金太郎の散歩道」・・・。金太郎の散歩はなんとも豪快な散歩だ(汗)!

そんなクサリ場をいくつか必死に登っていると、どこからか「ウワー!!!」というような男性の大声が遠くから聞こえてきた。「???」となったが先行して登っている人の声だろうか?きっと若いグループがクサリ場でテンション上がって声を出していたのかな?あまり気にせず先を急ぐことに。

クサリ場を6か所ほど超えたところに、大穴と山頂の分岐点が。後で調べて知ったが、大穴は山姥と金太郎が住んでいたところで大姥神社の奥社がある。しかし(私のせいで)時間が無い&汗をかいて少し熱中症みたいな状態、さらには狭い崖道に戦意喪失状態・・・になっていたので、大穴は諦め山頂へ真っ直ぐ向かうことに(次回は必ず行きたい!!!)。先日の白馬岳に準備していた熱中症対策水のパウダーがあったので、それを飲みながら進んだのだが・・・いろんな汗をかきすぎたようだ(汗汗)。

そこからクサリ場をまたいくつか超えて行かなければならないが、この先も特に恐ろしい場所はなく無事進むことができた。しかし、ここを下って下山するのも大変そうだ!下が丸見えの崖を下るのは恐ろしい。

そんなクサリ場と格闘しながら・・・精神的にも追い込まれながら・・・なんとか山頂へ!!!いや~、いろんな汗をかいてしまった(汗汗)!お陰でちょっと胃がムカムカする感じがあり、残念ながら全く食欲が無い!

ここからは北アルプスの山々が見える・・・のだが、残念ながら北アルプスの山々の山頂のあたりは雲に覆われ、見ることはできなかった。もし昨日白馬岳に登れたとしても、この雲の中からでは素晴らしい眺望は楽しめなかったことであろう・・・と昨日白馬岳に登れなくて良かったことにするのであった(負け惜しみ)。

山頂でランチをとる予定であったが、私が不調のため食事はやめてゼリーなどを食べて薬を飲むことに。ここにあった東屋で30分ほど休憩して、体調が戻ったところで下山を開始することに。下山はクサリ場を通らないルートの予定(私がクサリ場にビビったからではなく当初からの予定(汗)!)。ちなみに近くには足のつりに使う漢方薬の袋が落ちていた(私が回収/ゴミのポイ捨てはいけません!)ので、予想以上にキツさを感じる人がいるのであろう。
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山頂に放送の設備があるため麓からここまでは車道(一般車進入禁止?)があり、しばらくはそこを進んでまた登山道に入る。するとまた「ウワー!」という声が聞こえてきた。しかしその方向はクサリ場の方ではなく、これから私達が進む山の中から聞こえてきた。クサリ場もない場所でどうしたんだろう?

不思議に思いながら進んでいると・・・クッ・・・クマだッッ!?・・・と思ってしまうような切り株が(汗汗汗)!!!木に隠れてこっちを見ているようにも見える・・・切り株であった(汗)!いや~、びっくりした!念の為ツレにクマ撃退スプレーを渡しておいた。万が一の際私は戦えてもツレは何も抵抗できないだろうから・・・。

その先にもクマとみ間違えるような切り株のようなものがいくつか(汗)!何度か肝を冷やすハメに。これは手を突き出してガオーッ!!!という感じで、一番リアルにクマだと思ってしまった!・・・しかしクマでなくてよかった(ホッ・・・)。

クマの恐怖を感じながら山中を歩いていると、突然左側、上の方から獣のようなニオイが(汗)!そして肉が腐ったようなニオイも(汗)!これはやばいニオイな気がする!!!・・・そうか、何度か聞こえた先行者の「ウワー!」という声は、きっと単独登山者が先程のクマに見える切り株を見てクマか確認&周囲への警戒のため、人がいることを知らせるために大声を上げていたのかもしれない。
人生で一番クマを感じる・・・一気に緊張感が高まった。私の同行者はニオイを感じなかったようだが、そのニオイは斜面の上の方から来る気がしたので、万が一クマがいたとしたら上から攻撃を食らうこととなる。それではクマ撃退スプレーも使いにくく、そもそも肉弾戦となった場合とても不利な状況となってしまう。
実は今回熊よけの鈴を新調しかなり大きい音が出るものを用意していたのだが、鈴の音がかえってクマの好奇心をくすぐり寄って来てしまうという話や、人間の味を覚えたクマが鈴を人間がいるサインと思ってしまう、というような話を聞いた事がある・・・。私達も二人で必死に「ウォ~!」「わ~!」と大きな声を上げながら、その場を足早に後にしたのであった!しばらく進むと尾根伝いの道となり、もし万が一クマが出たとしてもこちらが上から見下ろす形となったので、少し緊張と警戒を解くことができた(ホッ=3)。
その先からはスマホアプリでラジオの音声を出して歩くことを思いついた。・・・しかし「NHKらじるらじる」のアプリだったせいか、立憲民主党の党首選選挙の候補者スピーチやフランス語・スペイン語のニュースなど、ワケのわからないものばかりであった(汗)!まあ・・・とりあえず人間の声が出るものであれば何でもいいや、という状態であった。
↓今回私とツレが用意した熊鈴
↓携帯した熊撃退スプレー コンパクトで携帯しやすい・・・使ったことは無いので効果は不明
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その先でもまたクマ!!!・・・・のような切り株に遭遇(汗)!これはプーさん座りしているような、呑気な感じではあったが(笑)。この先も何歩か進んでは周囲を見渡すという警戒を解くこと無く進み、なんとか車道や家が見える地点まで到達することができた!

しかし、その家というのはなんと廃屋・・・しかも複数ある集落だった(汗)。そしてその周辺の樹木は高く生い茂り、あたりはジメジメとしてとても暗い印象・・・。さらには昨晩の雨のせいで未舗装の車道はぬかるみグチャグチャ・・・。一気にクマの恐怖から、霊的な恐怖へと変わっていったのであった(汗)!
というのも、急に酸味を感じる腐ったような異臭を感じたのだ。異臭は霊的な場合にも感じるという話を聞いたことがある。私はちょっと霊感があるほうなので・・・一番いや~な感じがする廃屋は見ないでスルーしようとすると、霊感のないツレが「コワー!!!」と、私が見ないようにしていた廃屋を見て声を出した!霊感無くても怖さは感じたようだ(汗)!「廃屋だからね・・・」と、ここでは同行者をビビらせないようスルー気味に返事をし、あえて廃屋には触れずにその場を離れることに。廃屋を過ぎてもしばらくはぬかるんだ道が続き、違う廃屋が登場したりした・・・。

途中大姥山が見える箇所が、山頂の下のあたりに大穴らしき場所も見えた。少しホッとする地点!

20分くらい歩くと、やっと山姥の滝へ向かう舗装道まで来る事ができた、湿った雰囲気もゆるくなった!ここから県道へと歩き、スタート地点の川の駅さざなみへ戻るだけ。ここでやっとツレに先程の廃屋の話をスルーした事も説明できた。上りの際に県道から登山道へ分岐した地点まで戻ると、大姥神社で出会った男性が他数名と話をしていた。どうやら何か神社でのイベントがあるようでその準備をしていたようだ。声をかけてくださったので、大姥山登山を楽しめたことを報告・・・あえてクマや廃屋の話はしなかった(笑)!ちなみに、今回の大姥山登山で出会ったのは彼だけであった!
↓以下に今回の登山の動画をまとめたので、興味ある方は御覧ください!!!
恐怖に怯える私がいます(笑)

途中何やら木の実があった。これはなんだろう???ツレは栂池山荘でアイスとして売られていたキウイフルーツのような見た目の「サルナシ」ではないかと言っていたが、この後川の駅さざなみに戻りその施設にいた女性に聞くと「あ、クルミ」と即答であった!クルミの実はこんなものなのか!始めて見た、あの脳みそみたいな筋のある硬い殻のまま木になっているのかと思っていたが・・・そんなわけ無いか(笑)!
↓サルナシを調べると・・・全然違いました
さるなし | 塩尻市観光協会マタタビ科の木の実で山に自生しています。実の大きさは3~4cm程で秋になると淡褐色に熟しますが、中の果肉は緑色tokimeguri.jp
信濃くるみについて東御市の特産品のひとつ「信濃くるみ」は、秋に収穫し天日に干して食べます。くるみは体に良いとされ、郷土食にも使われます。raidenkurumi.jp

いや~色々と精神的に疲れた登山であった。崖の恐怖、クマの恐怖、そして霊的な恐怖・・・さすが金太郎と山姥の山、スケールが違う!!!彼らには楽しい山も、凡人が訪れると恐怖となってしまうのであろう!しかし無事に帰ればその恐怖は楽しい思い出だ(笑)!次回はビビること無く、そして大穴にも行けるように計画しいつか再訪したい。
■個人的反省点
今回は急遽の訪問となり、あまり下調べせずに登山をしてしまった。もちろん、その御蔭で予想しなかった楽しさもあるのだが、今回は予想しなかった恐怖と味わう事となった。前半のクサリ場は後ほどYAMAPで他の方の投稿を見てみたら、やはり私と同じポイントで怖がっている人がいらっしゃった。良かった、私が極端に怖がりなのかと思った!
しかし事前に危険箇所を把握し登るほうがより注意しながら登ることができるので、登山の安全性が増すことは言うまでもない。今回はクサリ場とその周りの環境、そしてクマ情報などは事前に入手することができたと思う・・・廃屋霊情報は難しいだろうけど(笑)!「心構え」があると無いでは、精神的に食らうダメージが違う。「この先工事中!」という看板を見てから渋滞にハマるのと、何の情報もなく渋滞にハマるのではストレスが全く違う。それほどに事前情報というのは精神的に重要なのだ。
事前情報は心構えでもあり、希望でもある。山の中で「山頂まであと0.2km」などの標識を見ると、途端に元気が出てくるのは、やはり情報により勇気づけられているということであろう。今回は距離的な情報は把握できていたが、山の状態や雰囲気という点で情報がなかったため予想外の連続となり、精神的ストレスが貯まる結果となってしまった・・・それが大穴に寄らない要因にもつながってしまった。
その山にまつわる歴史や伝承なども確認しておくことも、登山をより楽しむ上で重要だ。私は大穴自体何なのかよくわかっていなかった。しかし、この大姥山を登るのであれば訪問必須であることが後に調べてわかった、ただの地形的珍しさのある場所ではなかったのだ。この大姥山は金太郎伝説のある山で、大穴は山姥と金太郎が生活をしていた場所という設定で、ここに大姥神社の奥社がある。川の駅さざなみの近くにあった神社(大姥神社前社)と登山口の大姥神社とセットで訪れるべき場所であった。
今回は事前調査の甘さから、精神的ストレスとルート選択のミスという結果を生み出してしまい、もっと楽しめたはずの登山という事になってしまった。ただし!スリリングでドキドキする登山を楽しめたのは、事前調査がなかったおかげという反面もあるのを忘れてはいけない。こんなに次に何が起こるかわからない登山はそれはそれでとても楽しかったのだ!
程よく事前調査、程よく現地でのお楽しみというくらいが登山をもっともっと楽しむコツなのかもしれない!
さてさて、これで白馬岳関連の登山はいったん終了。またキャンプして登山してというような感じに戻ります。次回は久々のキャンプ!夏の暑さが落ち着いたであろうというタイミングで久々に関東平野でキャンプ!お楽しみに~!!!
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