皆さんこんにちは、孤独ソロキャンパーです。
今回は登山の部、2023年9月の3連休に訪問した北アルプスの唐松岳に続き、今年は同じく北アルプスの白馬岳に挑戦!9月7日(土)、そのトレーニングとしてツレといっしょに栃木県足利市にある大坊山~大小山の縦走ルートでトレーニングを行うことに!白馬岳チャレンジの2週間前にこのルートを、そして1週間前には埼玉県越生町の大高取山の縦走ルートでトレーニングを行う予定!こんな低山でトレーニングになるかは不明ではあるが、長距離を歩くことで体を慣らしておきたいと思ったのだ。
今回のルートは大坊山麓にある駐車場からスタートし、大坊山~つつじ山~越床山~あいの山~毛野山~中岳~妙義山~大小山と8つの山を回る約7KMのルート。しかし一番高い妙義山でも314Mとかなりの低山だ。低レベルな登山家である我々には、まずはこのくらいがいいのかなと思った。なぜかというと・・・暑すぎるからだ!
この日の予想最高気温は足利市で35度!猛暑日である!外での運動は中止してくださいと言われてしまうレベルの暑さだ!それはわかっているが、トレーニングせずに挑むわけにもいかないので、この低山をセレクトしたという経緯だ。なにかトラブルが起こっても、すぐに降りてこられそうだし。
↓お隣佐野市の登山当日の気温
もちろん何事もないように、水は各自2L以上持ち、かつ塩飴や梅干しなどを携帯し熱中症対策をとった。ちなみに荷物は白馬岳を想定してほぼ同程度の装備を担いで登ることとした。
当日は10時に大坊山の麓にある大山祇(おおやまずみ)神社のそばの駐車場に到着。そして神社に山に入るご挨拶を・・・どうか死にませんように・・・。
この神社の脇に伸びる登山道を入っていく。直射日光は遮られているものの暑い!
山の中に入ると至ることにキノコが!見たこと無いような巨大なものもあったりと、山は「きのこの山」とかしていた!雨と高温で異常発生しているのかな?
そんな登山道を進んでいく。急登という程ではないが、足利市の案内MAPには「急な上り坂」と書いてあった。
途中に温度計があったので見てみると・・・なんとすでに33度!森の中でこの気温、直射日光のもとでは35度超は確実だ。
山は神域のよう。恐らく大坊山に麓の大山祇神社の奥の宮があるのだろう。
っと、大坊山山頂(標高285M)に到着!意外と早く着いた、恐らく20分くらいではないだろうか?山頂は木々が無く・・・とても暑い!!!これは長居できないな(汗)!
山頂からの様子。足利市街地がよく見える。コンクリートの基礎のようなものがあったので、過去に展望台のようなものを作る計画があったのかもしれない。山頂にあった奥の宮にご挨拶をして・・・先を(日陰へ)急ぐことに。
日陰はセーフティゾーン、ライフを回復!助かった・・・と思っていたら、大坊山山頂北側は・・・
こんな感じの木々がない岩だらけの道に!直射日光をモロに浴びながらこの岩ルートを下っていく!
下から見上げたところ、なかなかハードな山だ(汗)。しかもこの岩たちが直射日光に照らされて熱を蓄えていて・・・ものすごく暑い(汗)!!!
しばらくそのような道を下って上っていくと・・・山頂らしき場所が。
そこがつつじ山山頂(標高270M)であった。北側に広がるゴルフ場がよく見える山頂で、見晴らしが良かった・・・暑いけど。なんとツレはもう疲れてきてしまった(汗)・・・聞くと寝不足気味とのこと、この暑さも含めて体力的にきつくなってきてしまったようだ。
サッサと先を急ぐ!つつじ山の先は越床峠まで下りとなる。その間は山の中のルート・・・助かった!
ん?福が舞う??気になる場所だ・・・と思ったがここから先は立ち入り禁止になってしまったようで、ロープが張られていた。後で調べたら、崖のような尾根伝いのルートがあったようだが、通行禁止になったようだ。
https://www.city.ashikaga.tochigi.jp/manage/contents/upload/6576d247edefb.pdf
途中から越床峠までは左側にずっとロープが。足利鉱山という会社の所有地で、何か所に立入禁止の張り紙があった。後日Googleマップで確認すると、露天掘りの鉱山があった。珪石や砕石の生産を行っている様子、山道にもたくさんの岩が露出していたので、商業化できるほど岩が多い山なのだろう。
途中に山頂番屋跡というところが。ここにはかつて茶屋があったようだ。これは推測であるが、先の立入禁止になったルートにも足利鉱山の立入禁止ロープが張られていたので、以前は足利鉱山の所有地を通っているルートとなっていたのであろう。それを足利鉱山が所有権を主張してそのルートは閉鎖、そして足利鉱山の所有地内にあったこの山頂番屋も廃業してしまったのではないだろうか(100%推測で正確な情報ではありません)。
山頂番屋のあった場所の登山道側には休憩のベンチなどが置かれており、この日も数名がそこで休んでいた。番屋の休憩施設の役割としてここにベンチやテーブルを置いたのかもしれない。後で山頂番屋を調べてみたところ、先の立入禁止のところにあった「行き交う人に山頂から福が舞ふ」という看板のようなものが、この山頂番屋にかつて掲げられていた画像があった。立入禁止になったルートから山頂番屋まで繋がっていたルートだったのかもしれない。そしてその名残としてあの場所にこの看板を置いたのであろう。
↓この方の投稿では、通行禁止になったルートで山頂番屋まで行っているようだ
大坊山・つつじ山・足利鉱山・山頂番屋 / koboさんの大小山(妙義山)・西場富士の活動日記 | YAMAP / ヤマップ両崖山、天狗山の山火事が早く鎮火しますように。yamap.com
山頂番屋から越床峠まで下ってきたところ。せっかく上ったのに下ってしまうのはもったいない気がしてしまう(汗)。越床峠の標高は172Mだ。ここから北へ向かうと旧国道293号線へと向かい、山神山や馬坂山へと繋がっていく。南に向かうと足利病院となり、町中にエスケープすることができる(我々のスタート地点の駐車場にも戻れる)。
ツレが体力的にへばっている・・・途中でやめるならここしか無いけどどうするか確認したが、大丈夫とのことだったので縦走コースを続けることとした。
越床峠の先もところどころ岩が露出した場所が続く。このへんの山にある岩は多くが柱状節理なので、もともとは火山であったのかもしれない。
そしてたどり着いたのが3つ目の山、越床山(標高266M)。ここからローソク岩という場所に向かうルートと分岐する。我々にはそこに夜余裕が無いので先を急ぐ・・・が、なんと間違えてローソク岩へのルートを進んでしまった。やけに蜘蛛の巣が多く、人が歩いている気配を感じなかったので調べたら間違っていた(汗)!あと2~3分でローソク岩という地点まで来てしまったが、そこから結構下る感じで戻るのは大変そうであったため、ここで引き返すことに。
再び越床山山頂に舞い戻ったところ、いや~15分はロスしてしまったかな?こちらが南側の眺望。最初に登った大坊山(中央右)が見える。左に広がるのは関東平野。時間的にも体力的にも暑さ的にも余裕が無いので先を急ぐ!
ところどころ岩が露出し草木のない場所があるのだが・・・めちゃくちゃ暑い!ここも岩が熱を蓄え下からも容赦なく我々を攻撃する。
そして4つ目の山頂はあいの山(266M/表記がなくYAMAPの高度表示より)。ここも木が少ない山頂で・・・暑い!とても素晴らしい山頂が続くのだが、暑くて休憩できないのが厳しい(汗)!
ここも眺めは素晴らしい!こちらは北西側、中央左がつつじ山で、右の越床山との間のくぼみが越床峠であろう。
あいの山から南へ向かうと、がま岩という大きな岩が。ここは岩が露出した崖状になっているので、要注意か所だ!
この岩肌をつかみながら横移動しなければならない(2~3Mくらいだけど)!滑ったら下まで転落してしまう!このがま石の先で休憩を取ることに。とにかく暑い!水分補給をこまめにとって熱中症対策を講じてきたが、私もいよいよやられ始めてきたような気がする(汗)。梅しばを食べてクエン酸と塩分補給するが・・・なかなかしんどい!休憩する場所も暑くて!
そして次なる毛野山(282M/表記がなくYAMAPの高度表示より)へ!なんとこの山頂は木がありとても涼しかった。ここで休憩をすればよかったな~(汗)。南側には暗い針葉樹の森があり、急にセミの声がわんさか聞こえてきた。セミも暑いから涼しい場所にいるのだな。
毛野山山頂からその先のルート東側にある暗い針葉樹の森(上の画像左側)。真ん中の登山道は尾根伝いの道となってるが、そこにこの杉林からとても涼しい風が吹き上がってきて心地よい!しばらくここでも休憩をとってしまった。
そして6番目の中岳(291M/表記がなくYAMAPの高度表示より)へ。中央右に見えるのは今日の最高峰の妙義山!もう・・・暑いのでサッサと先をいそぎます!
妙義山への道のりは険しい!中にはこんなロープ場も登場!暑い岩肌とロープにしがみついて登っていく。
山頂付近は日差しを遮る場所が少ない&灼熱に焼けた岩が露出し、尋常ではない暑さ(汗)!ここは砂漠なのでは???と行ったこともない砂漠を感じてしまった。只今の時刻は14時過ぎ、一番暑い時間帯だ。直射日光&岩の上では体感温度40度を超えているのでは無いだろうか(汗)!
そんな灼熱地獄の中、山頂らしき場所が・・・汗と熱で霞んだ私の視界に入ってきた!
7つ目の山頂、本日の最高峰の妙義山!ここは木々が無く360度の眺望があって絶景である!・・・つまり、とんでもなく暑いということでもあるのだ!!!
地面はこんな感じ。灼熱の岩肌が露出しており、上からも下からも熱される状況!しかも滑落注意!赤い岩肌がさらに暑さを醸し出している。日本にいる感じがしない!ゴビ砂漠、いやティベスティ山地ではないだろうか!!!
チャド ティベスティ山地|西遊旅行観光情報や各国の基本情報など、旅をより楽しんでいただくための、秘境旅行専門店のエリアガイド「チャドの旅」ティベスティ山地www.saiyu.co.jp
こちらは南側の眺望。・・・緑がいっぱいあるので、ここは日本のようだ(笑)。関東平野がよく見えるが残念ながら少し霞んでいてスカイツリーなどは見えなかった。
こちらが妙義山山頂のパノラマ画像。これを撮るのに2回くらい山頂を回転していたので、更にクラクラしてきた(汗)!ちなみにツレは暑すぎて山頂から少し下ったところに避難して、回転する私を見つめていた・・・。
妙義山から最後の山頂の大小山へ向かうが、その道のりも急登&赤い岩肌露出の灼熱地獄ルート!夏に来ては行けない場所なのではないだろうか???そのせいか・・・登山者はとても少なかった。
灼熱地獄をなんとか抜けて木々に覆われた道で生きを吹き返し、なんとか最後の大小山へ。残りライフ1くらいでは無いだろうか(汗)。大小山の看板を撮影した・・・はずだったが、どこにあるのかわからない(汗)。この木に掛かっていたような気がしたのだが・・・?暑さで看板の幻でも見ていたのであろうか???
大小山山頂から南の眺望。ここからは下るのみ・・・と思ったが、眼下に広がる山の峰々を通っていかなければならないのであった(汗)。名もなきピークをまだいくつも超えなければならない!
大小山といえば、山頂付近に「大小」と文字が掲げられているのが有名なのであったが、もはやそれを見に行く余裕は無い!一目散に下山をするのであった。
しかし途中で足にも来てしまいガクガクの状態(汗)。何度かの休憩と給水、塩羊羹や塩飴を接種してライフを0.5回復くらいしつつ、なんとか下るのであった。こんなにツライ下りは初めてであった・・・。もうキツイ!と長めに休憩をとった場所でまたライフ0.5回復し・・・重い腰を上げて立ち上がると・・・ん?木々の間から何やらクルマのようなものが見える???少し歩くとそれは確かにクルマであった。なんとそれは駐車場であった!やった、生還した!!!
久々に登山でものすごい達成感を感じたのは、なんと山頂ではなく下山した時であった(笑)。
こちらはやまゆり学園という施設の駐車場、ここのクルマが見えていたのだ。この駐車場のそばに登山口があったようだ。やまゆり学園に自販機があり、ポカリスエットを購入し早速口にしたが・・・なんといううまさ!体に染み渡るうまさであった!!!冷たい飲み物がこんなにも体に染みるものであるとは!!!うますぎてほぼその場で飲み干してしまった(笑)。ちなみに私はあまりポカリスエットなどのスポーツドリンクは好みでは無く、今回も持参することはなかった。しかし、大汗をかく際はこのような飲み物がとても大切であることを体をもって知ることができた。ライフが一気に回復していくのを感じた。しかし、ここで終わりではない。今日スタートした地点はここから30分くらい歩かなければならないのであった。その道程は山道ほど辛くは無いものの、とてもとても長く感じたのは言うまでもない!
■個人的反省点
大坊山から大小山までの縦走ルートは300M足らずの低山が殆どで、一番高い妙義山でも313Mしかない。しかしそんな低山とは思えないほどの眺望の良さと、岩の多いダイナミックな道のり、そして所々にスリリングな箇所ありと、とてもおもしろいルートであった。これはまたぜひ登りにきたい・・・涼しい季節に(汗)。
夏、特に猛暑日にこのルートの登山は・・・控えたほうが懸命かもしれない。岩が多くそして眺望が多い反面、灼熱の岩と猛烈な直射日光が容赦なく体からエネルギーを奪い取っていく。正直、体力的にはそんなに疲れたというほどではなかった。それよりも熱にやられてしまった。
妙義山を下ったところで暑さに耐えられなくなり、今回始めての冷え冷えグッズの「ヒヤロン」を投入し首の後ろを冷やした。しかし30分と持たずぬるくなってしまった(汗)!無いよりはマシだが、熱中症になってしまったら冷やし続けられるくらいの数を持っていなければ意味が無いかもしれない(この日は2個持参)。
私の熱中症対策は根本から見直す必要があることがわかった。まず行動食だが、塩羊羹をメインとしてあと梅しばとツレが持ってきてくれた塩飴を口にした。塩羊羹は体力回復にはいいのだが、暑さであまり食べたくなくなってきてしまった。そして塩飴も・・・やはり甘くて口にしたくなくなってしまった。梅しばは酸味が強くリフレッシュするのだが、ちょい味が強すぎてこれも食べたくなくなってしまった。
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夏山の熱中症対策としては、経口補水液やスポーツドリンクの粉があると軽くていいと思った。今回水を沢山飲んだが、失った塩分や電解質を補うには塩飴や梅しばだけでは十分ではなかったと思う。水だけでは真夏の補給として足りていないということがわかった。
また、体力回復アイテムとして甘いものばかり用意したのだが、暑くて胃が受け付けなくなってしまった。なのでしょっぱいせんべいなどは塩も補給できかつ糖質の補給もできていいのでは無いかと思った。偏らずにいろんなバリエーションで体力回復や水分補給、塩分、クエン酸補給ができるようにして、体を維持していかなければいけない。
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最初に触れたが、この縦走ルート自体はとても素晴らしい。ただ、準備と季節を間違えてはいけない。群馬県&栃木県南部と埼玉県北部のエリアは「日本一暑いエリア」の一つである!夏山登山をするのであれば、低山であっても(低山だからこそか)しっかりとした対策で挑む必要がある。
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とはいえ、ある程度の熱中症対策をしていたので無事下山することができた。これが何もない状態であったならば、そうはいかなかったであろう。想定を超えてしまったのだ。今回夏山の危険性と何を準備するべきか体で知ることができたのは、とてもいい勉強になったと思う。
何事も「事前調査としっかりとした準備」が大切なのだ。想定を超えることがあっても、ある程度調査と予測をしていれば、それなりの準備ができるものだ。そしてその準備に万が一を想定していさえすれば。この「万が一」の対策が分かれ目なのである。大丈夫だろう、と家に置いてきたあのアイテムが生命線であった・・・なんてことのないように、しっかりとした準備をすることがサバイバル成功の秘訣なのであろう!!!(・・・登山じゃなかったけ?)
さてさて、次も白馬岳登山のトレーニングとなる。まだまだ暑さは続く、今回の反省を踏まえての準備とその予行練習を行い白馬岳に万全の準備で挑みたい!!!
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