見沼にサクラの季節がやってきた!
皆さんこんにちは。今回はキャンプでも登山でもなく『花見』・・・キャンプじゃないじゃないか!と思った方、まあまあ(笑)!というのも、外でごはんを食べたり時間を過ごすことはすでにキャンプの一部であると言っても良い状態では無いだろうか?ということで、今回は今までもひっそりと行ってきた私の花見をご紹介することに。
花見の舞台は毎年見沼の桜回廊である。見沼田んぼに沿って約20kmもあるという桜並木がこのように呼ばれている。普通の公園の桜ではないので、屋台やどんちゃん騒ぎの集団はいない。歩きながら楽しむのがメインで、一部土手沿いにシートを敷いて少人数で楽しむ桜という感じ。静かでイカやソースの匂いの充満した花見ではないので、自然を満喫しながら楽しめる花見なのだ!
見沼田んぼの桜回廊見沼たんぼのホームページですwww.minumatanbo-saitama.jp
そして今回のお花見は「野草」を食べる!キャンプで野草を採って食べた・・・経験は無いものの、毎年春になると私は見沼田んぼ周辺でノビルやヨモギなどを採取し食べている。せっかく見沼田んぼのサクラを見るなら、コイツラを食しながら花見を楽しもうと密かに計画したのであった。
ヨモギは見沼田んぼ周辺で採取したものだ。ちなみになるべく車道から離れ、かつ犬の散歩でおしっこがかけられにくそうな場所のものを集めるようにしている。車道から離れるのは排気ガスはもちろんだが、道路沿いのものは除草剤など散布されている可能性もあるから避けている。それ以外の場所もその可能性がゼロでは無いが、私はこの辺を日々散歩しているので除草剤散布がされていない場所をある程度把握できている(自己責任において採取する必要あり)。
ヨモギはアク抜きが必要であるが、天ぷらならそのまま揚げて食べることもできる。私は天ぷらも食べつつ、たくさん摘んでアク抜きし茹でてみじん切りしヨモギペーストにして冷凍保存している。これを使ってよもぎ餅などを作るのだ。
またヨモギの見極めも大事だ。ヨモギと似ている植物は花粉で有名な「ブタクサ」、そして日本最強レベルの猛毒を持つ野草
「トリカブト」である!ブタクサはともかくトリカブトと間違えてしまったら命に関わるので、見極めは大変重要である。ヨモギの特徴としては、
①葉の裏側が白い
③揉むと草餅のような強い香りがある
上記の特徴はいずれもブタクサやトリカブトには無いものなので、とても重要なポイントとなる。
そしてこちらはノビル。ノビルは「野蒜」と書く。「蒜」とは『大蒜(ニンニク)』の文字からわかるように、小さいがニンニクのような球根状の根を持っている。匂いはニンニクほどではないがニラやネギに近い感じ?味的にはネギやエシャロットに近い感じかもしれない。これが好きな人は、洗って生のまま味噌をつけて食べたりする。私もそれが嫌いではないが、今回はツレと食すので初心者でも食べやすい酢味噌和えにする予定だ。
ちなみにニンニクのように細かく切って炒めて、ペペロンチーノやこの時期美味しいタケノコと豚肉の中華炒めなどにしても美味しい!
★ノビルのペペロンチーノ
■材料
・パスタ(1.6mm)・・・100g
・ベーコンブロック・・・50g(食べやすい大きさに切っておく)
・ノビル・・・7~8本(白い部分と柔らかな葉の部分/根と葉は分けておく)
・塩・・・適量
・胡椒・・・適量
・オリーブオイル・・・大さじ1くらい
・唐辛子・・・1本(辛いのがお好みであればカットしておく)
■作り方
①鍋に2Lくらいの水を入れ沸かす(手際の良い方は先にパスタを茹で、その間に②~③をしてもOK)。
②フライパンにオリーブオイルとベーコンを入れ火にかけ、フライパンを傾けて油を手前に寄せてベーコンを油で煮るようにする。
③ベーコンに少し色がついたら、鷹の爪とノビルの根を入れこちらも色づく程度にする。
④水を100~120cc程度入れて塩を入れる(煮詰めていくので少し味が薄い程度に)
⑤①の鍋でパスタを茹でる(5分程度で固めに)。
⑥パスタが茹で上がったら③の鍋に入れて、パスタに味がしみるように混ぜながら強火で煮詰め、仕上げに胡椒をいれる。
⑦できたらお皿に盛り付け、具が上になるようにして見栄えを良くして完成。
*ノビルをニンニクの代用としたペペロンチーノ。ニンニクと違い強烈な香りは無いが、爽やかな香りでマイルドに楽しめる。
★タケノコと豚肉の中華風炒めノビル風味(白いネギみたいのがノビル)
■材料(2人前)
・タケノコ・・・100gくらい(食べやすい大きさにカットしておく)
・豚肉(ロース肉)・・・100gくらい(食べやすい大きさにカットして塩で下味をつけておく)
・ノビル(白い部分のみ)・・・4~5本(食べやすい大きさにカットしておく)
・万能ねぎ・・・適量
・片栗粉・・・大さじ2くらい
・塩・・・適量
・胡椒・・・適量
・醤油・・・小さじ1くらい
・砂糖・・小さじ1くらい
・酒・・・大さじ2くらい
・サラダ油・・・大さじ1
・ごま油・・・小さじ2くらい
■作り方
①豚肉をトレーなどに入れて塩を振り片栗粉をまぶし、余分な粉を落としておく。
②強火でフライパンを熱してからサラダ油を入れ、ノビルをさっと炒める。
③①の豚肉を入れて火が通るくらい炒める。
④タケノコを加え、少し焦げ目がつくくらいまで炒める。
⑤酒を加えアルコールを飛ばしたら、醤油、塩、砂糖を入れさっと混ぜる(片栗粉のついた豚肉は水分を吸収するので手際よく)。
⑥いい感じになったら胡椒を入れて、仕上げにごま油を入れる。
⑦お皿に盛り付け万能ねぎをちらし完成。
*しっかり味の炒め物。タケノコと豚肉が主役だけど、アクセントにノビルが。ご飯にもよくあいます!
・・・と、お料理のコーナーでした!
さて、そんな準備を行って日々は流れ2024年3月30日(土)、花見当日を迎えるのであった。・・・弁当もしっかり準備した・・・のだが、なんとサクラはこんな状態↓やっと開花したくらい(汗)。
そう、2024年の3月は気温が低く開花が遅れていたのだ。ここ数年でサクラの満開が4月になったのはあまりなかったのでは?
仕方なくお花見用に私が手作りしたお弁当は、急遽近くの『見沼自然公園』でのピクニック弁当に早変わりすることに(汗)!
こちらが上段。ブリの照焼をメインとして、だし巻き卵、昆布の佃煮、トマト、彩りにベランダで育てた柔らかい春菊と菜花を添えて。
下段はポテトフライ(こちらも自宅で育てたカレーリーフの粉末をまぶしたもの)、からあげ、そして見沼田んぼ周辺で採取したノビルの酢味噌和え&こちらも見沼田んぼで採取したつくしのおひたし、ベランダで採れたイタリアンパセリを添えて・・・というメニュー!大きなケヤキの樹の下で、美味しく頂いたのであった。
★我流!ノビルの酢味噌和えの作りかた
1,ノビルの泥を落とし、一枚くらい薄皮を剥ぎ取りよく洗い、根と硬い葉の部分を取り除く。
(緑の葉の部分は柔らかいものであれば茹でて美味しくいただけるので、できるだけ残すようにする)
2,沸騰したお湯で30秒~40秒程度ノビルを茹で、陸上げ(冷水にさらさずそのままお湯から取り出す)する。
3,白味噌と酢を混ぜる(酢の分量は味噌が滑らかになるくらい)。
4,適当な長さにカット(3cmくらい)したノビルを酢味噌であえる(球根部分は切らないほうがコリコリしてうまい)。
・・・という感じ。簡単です!そしてウマい!
ちなみに、ノビルはGWくらいになると、葉の先にネギ坊主のような花芽が付く。こうなると固くなりおいしくなくなるので注意。
一方つくしは下処理が大変!説明も大変なのでこちらを参照↓
ちなみにこの下処理の中にある「はかま取り」がとても面倒!この中には緑の抹茶のような緑の胞子がたくさん詰まっているので、取らないわけにはいかない!しかし一つ一つ手でペリペリ剥がしていると・・・うきょ~となってくる(汗)。そんな面倒な作業を乗り越えおひたしを完成させたのであった!
それからというもの・・・サクラはまだかと、毎日見沼のサクラ回廊を訪ねることに(汗)。
少し増えてきた・・・。こんな偵察活動をするには理由が一つ、実は私は『見沼桜回廊サポーター』のひとりでもあるのだ!
こんなものがあるので、見守りのために毎日のように桜の様子を見に通うのであった(・・・花見のためでは?)。ちなみにサポーターの役割は、
①日常的な見守り活動
②イベントによる見守り活動
③サポーターミーティングへの参加
そして桜の様子をSNSなどで年に1回以上上げることである。上で上げている②と③は殆ど無いので、実質①を行い桜のトラブルを見つけたら市に報告することが主な役割となるようだ。
http://www.minumatanbo-saitama.jp/sakura_support/桜回廊サポーター制度|見沼たんぼのホームページwww.minumatanbo-saitama.jp
その後・・・おお、と満開になったのは、4月4日(木)くらいであった。しかしその晩は大雨!ただ周辺より気温が低く2~3日程度開花が遅い見沼田んぼでは、まだ開花したばかりでさほど散ることもなく、満開の状態で1週間後の土曜日を迎えることができたのであった!
さて、曇り空ではあるがいよいよ待ちに待った見沼桜回廊花見2024がスタート!見沼代用水沿いにある遊歩道脇の土手にシートを敷いてお花見開始!!!今回のお重はこちら。サラダ(トマト潰れました)、自家製の高菜漬けとノビルの酢味噌和え(また見沼田んぼで採取)、豚カシラ肉とネギの辛味噌炒め、菜花を添えて。
下段は菜花のおひたしに・・・天ぷらまつり!れんこん、よもぎ(こちらも見沼田んぼで採取)、セリ、そしてまたノビル(もちろん見沼田んぼで採取)、そして彩りにれんこんの素揚げを!
野趣あふれる花見料理。ノビルの酢味噌和えはネギのような食感で、強いネギorニンニクのような臭いは一度茹でたことと酢味噌でかなり緩和され、初心者でも食べやすい状態に。味噌との相性は抜群、個人的には一番美味しいノビルの食べ方かと思う。
ヨモギの天ぷらは、葉の部分はサクサク、茎の部分はタラの芽のような肉肉しさが少しあり美味しい!油で揚げているのでヨモギの匂いはかなり無くなっているが、これも食べやすくなっていると言えるものでしょう。
そしてノビルの天ぷらは、小さな玉ねぎのような食感で、こちらもノビル臭が緩和され食べやすくなっている。ただ葉の先の部分は固く筋っぽいので取り除いたほうがいい。コリッとしつつも根の部分は甘みとみずみずしさがありこちらも美味しい!
と、春の野草を堪能しながら花見を楽しむのであった。
今年の花見酒は私の生まれ故郷、山梨県の酒をセレクト。春らしい鶯のラベルがお花見感を一層引き立ててくれる!
今年の花見は曇りだったけど、サクラはきれいでした!ちなみに見沼田んぼは広大な「見沼」を江戸時代に干拓して生まれた農地で、現在では都心30km圏内では貴重な緑がある地域となっている(天然の緑では無いが)。その見沼田んぼを全てではないが囲むようにサクラが植えられているのだ!
http://www.minumatanbo-saitama.jp/outline/history.htm見沼たんぼの歴史|見沼たんぼってなに?|見沼たんぼのホームページwww.minumatanbo-saitama.jp
見沼たんぼの歴史|見沼たんぼってなに?|見沼たんぼのホームページwww.minumatanbo-saitama.jp
中には大島桜もあったりするけど、ほとんどソメイヨシノである。ちなみにオオシマザクラの葉を少しいただき塩漬けにした。これはもちろん桜餅を作るためである!
お酒と食事を楽しんだあとはツレに抹茶を点ててもらい一服!サクラを見ながらお菓子とともに頂いたのであった。ここでプリムスのウルトラバーナーが登場!お湯を沸かすのであった。ここでキャンプらしいギアが登場した!
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そんな風流な花見を楽しんだ翌日午後、一瞬だけ青空が覗いたので家からダッシュで見沼田んぼへ。やはりサクラは青空に映えるな~!と空を見上げて歩く・・・。しかし、この日は大勢の花見客が(汗)。サクラを撮影するには空に向けていないと人がたくさん写ってしまうのだ(汗)。
ちなみに今回はつくし・ノビル・ヨモギを採取し食べた。これこそサバイバル!キャンプ場でも私はまだやったことが無いのだが、家の近所でこんなことが楽しめるのだ。特に毎年楽しみにしているのはヨモギである。ヨモギは天ぷらにしても、草餅にしても美味しい!春の柔らかく香り豊かなヨモギで草餅を作ると、ものすごい香りだ!
先述のオオシマザクラの葉を少しいただき塩漬けにして、桜餅と草餅を作った。2つの春の香りを楽しめるお菓子であった。
こちらがその桜餅と、右は草餅。桜餅に使ったオオシマザクラの葉は、塩漬けの時間が短すぎてまだ青々としている(汗)。しかしその分フレッシュな桜の香りを楽しむ事ができた。もう一つの草餅はものすごいヨモギの香り!まさに採れたての香りである。一般的には乾燥した粉末を使うので香り豊かでは無いが、摘んだばかりのものは別格だ。
ヨモギは3月下旬から5月上旬辺りに、新しく出てきた葉を摘む。柔らかく見た目にもおいしそうな部分なのですぐわかると思う。
ヨモギの処理は、摘んできたヨモギを水を変えながら4~5回洗いゴミなどを取り除き、水を切っておく。ここは丁寧にやった方が良い、虫やゴミ等が葉に潜んでいる。ただ長時間ヨモギを水に浸けっぱなしにすると黒く変色してしまうので注意(体験談)!
鍋に水を3リットルくらい入れ少し(ティースプーン一杯くらい)重曹を入れ沸かす。沸騰したら先程のヨモギを入れて30秒くらい茹でて陸上げして水を切っておく。
水を切ったヨモギをフードプロセッサーで細かく微塵切りにする。
仕上げにすり鉢で更に細かくしヨモギのペーストの完成!
こいつを上新粉を水で練り蒸した物に混ぜれば草餅となる!できたてを早速丸めて餡をかけたり、そのままでも!上の桜餅や草餅のように餡を包む(包餡)のは技術がいるが、お団子であれば誰でも簡単に作る事ができる!
また、洋菓子にも使える、コチラはスコーンの生地にヨモギペーストを練り込んだヨモギスコーン、バターが多いのでヨモギの香りは薄くなってしまうが、色としても楽しめる!
と、春(の味)を満喫しまくりの花見2024年でした!来年はどんな春の味覚を楽しもうかな〜!
■今回のまとめ
さて、今回は少し違う角度の野の楽しみ方となった。キャンプとは色々な形があり、花見だって立派なキャンプだと思う。シートを敷いて地面に座り自分の居場所を作る時点でキャンプ(野で過ごす)は始まっているのだ!
しかし野に生えている物を口にいれるのは、最初は抵抗があるかもしれない。私は子供の頃、友人がノビルを引っこ抜いて洗もせず皮を一枚めくってそのまま食べている姿を見て真似をしたが(さすがに洗って食べないといけない!)、畑で作られた物以外で食べられるものがあるのかと驚いたものだ。そこで少し野にあるものを食べることに抵抗がなくなったのかもしれない。
月日が流れ、見沼田んぼを散歩している時に見覚えのある草を見つけたのだ。そう、ノビルだ。当時もそうであったが、ノビルはそのまま引っ張ると球根部分の手前でちぎれてしまう。苦労して抜いて持ち帰り洗って味噌を付けて食ると懐かしい味・・・。
それ以来野に生える植物に興味を持ち、食べられるものを見つけるようになった・・・もちろん私有地以外で。それがヨモギ、ツクシ、カキドオシなどと拡がっていったのであった。キャンプ場では基本食べ物を持ち込むのが普通であるが、本当にキャンプ(サバイバル)なら食料も現地調達が基本となる。しかし現代の日本では厳しいかもしれない。なので私は近所でできる範囲の所でそれを楽しんでいるのだ。
しかしコレは完全に自己責任のもと食べる事となる。なのでここで強く勧めることはしない。というのも、野に生える植物には先に上げたトリカブトのように有毒の似ている植物や、上記のように除草剤による汚染の可能性もあるのだ。見極めができる場所と知識を持ってやらないといけない。
またキャンプ場で管理者に相談もせずやることもやめたほうがいい。キャンプ場の方が楽しみに育てている可能性もあるし、除草剤等の農薬散布の可能性もある。野に生えている物も同様である。畑のまわりでも私有地、畑の持ち主が楽しみに育てている可能性もある。なので意外と野草を食べることはハードルが高いかもしれない(私は道路、遊歩道などの端に生えているものを採取している・・・市などに訴えられない程度に(汗))。
なのでキチンとした知識と見極め、そして安全を確認できる物をに採取できるのであれば、楽しんでもらいたいと思う。難しいのであれば無理はせず、お店で購入し楽しむほうが良い。そう、キャンプも登山も野草も、自己責任において楽しむものだ(設備の整ったキャンプ場などは管理者の責任もあるが)。世の中何かあればすぐクレーム、〇〇モンスターがすぐ誕生するが・・・自分の責任は?という人が多い。
私が楽しむのは完全自己責任の楽しみ!自分ですべての責任を持つからこそ、圧倒的自由を楽しめる世界なのだ!!!
さて、今回はイレギュラーな内容となったが、次回は登山の予定。次なる山は手軽に行けると人気の高い標高3,000m近い山にチャレンジ!お楽しみに~!
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