白馬岳に備えてトレーニング2!鳴神山(群馬県桐生市)

鳴神山

皆さんこんにちは、孤独ソロキャンパーです。

今回も登山の部、前回に続き白馬岳登山に向けてのトレーニングその2。2024年9月16日、今回は埼玉県越生町にある大高取山に行こうと考えていたものの、なんと天気予報は雨!そこで少しでも雨が降らない、もしくは少ない予報のエリアが関東にないか探してみると、前回行った足利市などを含む群馬県~栃木県の両毛地域が雨が少なそうな予報だった。

足利市は前回行ったので、前から登ってみたかった群馬県桐生市の鳴神山(桐生岳)に行ってみることに。桐生市のほうが雨の可能性が高いが、ギリギリかすめるようなレーダーの予報。白馬岳の登山でも降雨の可能性はあるのだから、雨を避けてばかりはいられない。

と、今回もツレとともに群馬県桐生市へ。桐生市は数年前に亡くなった友人の故郷。しかも現地へ向かう途中にわかったのであるが、その友人の住んでいたエリアを抜けた先が鳴神山の登山口であったのだ。これは何かの導きなのだろうか?友人の思いを胸に、登山道へ向かった。

駒形登山口には5~6台くらい駐車できるスペースがあり、2台分くらい空きがあった。そこで準備し登山開始!ちなみに本日は曇り時々雨、気温は30度くらいの陽気。駐車場を出る頃は少し日も出ており・・・今日も蒸し暑い!足利の時のような猛暑では無いものの、今日も熱中症には気をつけなければならない。

今回はここから山頂(桐生岳)まで比較的緩やかなコースとなる赤柴登山口へ向かい、帰り道にはこの登山口まで一気に下るルートで返ってくる縦走コースをとることに。赤柴登山口までの道のりは林道となっていて、途中までは舗装道であった。

暫く進むと林業の伐採現場のような場所が。ここはダート道であるが、林業関連の方がクルマで往来しているようだ。

その先には車両通行止めのサインが。ここから登山道となるのかな?と思ったが、まだ林道らしき道が続くのであった。

道路の脇には沢が。前日大雨が降ったので、水は少し濁って水量も多いような気がした。

道は途中で舗装道になったりまたダートになったり。しかし車両通行止めのせいか結構傷んでいる。

そんなアスファルト道に登山口の標識が。ここからが登山道だ。

登山道に入ってもしばらくは道幅が広く、クルマでも入れそうな道であった。しかし、途中杉の木が何本か倒れ道を塞いでいた。左から潜ろうとしたものの狭かったので、最初の1本を右側からまたぎ、残りは左から潜って無事通過した。

この先はやっと登山道らしい雰囲気になってきた。しかしまだ林道跡が荒れたようにも見える道である。

しばらく進むと丸太の橋が。ここから本当の登山道の始まりといった雰囲気の道となった。

杉の林を歩いていく。しばらくは比較的なだらかな道が続く。

登山開始からずっと隣を流れている沢。幅はかなり狭くなった。

途中の橋の一部が、足を乗せた瞬間崩れてしまった(汗)!どうやら腐っていたようだ。運良く橋とともに足が落ちず、怪我をすることはなかった!

この先は少し急になってくる。なだらか登山はここまで。一気に身体が熱くなり汗をかく。熱中症にならないように水分補給をこまめに。今回は前回の教訓を活かし、パウダータイプの経口補水液を用意しておいた。これを1本500mlのナルゲンのボトルに入れて溶かし飲んだ。

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急な道を登っていると、小紫陽花の群生地という看板が。しかし季節外れのため、花を見ることはできなかった。ちなみに網が張っているのは獣対策。この山の道はとても良く管理されている印象であった。恐らく近所の方々が整備しているのであろう。

急な道は短くあっという間に椚田峠へ。ここで少し休憩をすることとした。

うれしいことにここは涼しい!東側に広がる杉林から冷風が吹き上がってくるのだ。汗をかいた身体に心地よい冷風・・・を通り過ぎて寒いくらいだ(汗)!熱中症の心配よりも低体温症の可能性があるくらいの冷風!

峠からは尾根伝いの道となる。鳴神山山頂へはもう少し標高を上げていく必要がある。このあたりで木々に何かが打ち付ける音が聞こえた。これは・・・まさか雨???そう、雨が降り出してしまったのだ。ここでレインウェアを着用することにした。

そして第二展望台へ到着。しかし眺望はゼロ(汗)!薄っすらと前にある山が見える程度しか視界はない(汗)。

気づくと尾根伝いの道も雲の中に!視界が無いほどでは無いが、これでは山頂の眺望は望めなさそうだ。

こちらは第一展望台。こちらも残念ながら眺望なし!

そして双耳峰である鳴神山の北側の峰、仁田山岳へ到着。しかし当然のごとくこちらも眺望ゼロ!ここには小さな祠があった。メインの南側の峰、桐生岳での眺望は諦めて下山することとなりそうだ。

そして桐生岳へ。桐生岳への手前にはロープ場が。このロープを伝って3Mくらいの岩場を登る。

上から見た様子。崖というような感じもなくさほど難しい場所ではない。ここで先に山頂に到着していた男性とすれ違った。

そして桐生岳山頂に到着!山頂には雷神嶽(なるかみたけ)神社という祠が。登山のご挨拶をさせていただいた。山頂には誰もおらず我々だけだ。鳴神山は名前の通り鳴る神、雷の神様がいらっしゃるようだ。

山頂からの眺め・・・は何も見えず(涙)!天気が良ければ南側には関東平野、西に赤城山、北に武尊山、東に男体山などが見えるようだが・・・雲しかない世界!先程の雨は山頂に着いた後やんだのだが・・・。諦めてツレと30分ほど休憩を取ることに。持参したオヤツを食べていると・・・

なんと雲が消えてきた!そして南側に広がる桐生や伊勢崎の街が見えてきた!

こちらが南側。桐生市街~伊勢崎方面が見えている。さらに西には前橋にある群馬県庁も見えた。

こちらは南東側。桐生市街~太田市方面が見えているのだと思う。残念ながら赤城山や武尊山が見えるとはいかなかったが、諦めていた山頂からの景色を楽しむことができた。なかなか素晴らしい眺望、ありがとう鳴神山の神様!きっと「せっかく山頂に来たのだからちょっと見て行きなさいよ」、と雲をどけてくれたのであろう!

よく見ると犬のような置物が。いや、犬というよりも狼かな?ここは狼信仰もあるようだ。素晴らしい景色をありがとうございました、と挨拶をして下山をすることに。

山頂から少し下ったところに社務所や鳥居、大きな狼の石像があった。ちなみに鳥居が何故か2つ別の方向に向いてあったのだが、左側のものは仁田山岳にあった祠に向いている感じだった。仁田山岳にあった小さな祠の鳥居なのかもしれない。

なかなかするどい牙!気づくとまたあたりには霧が出てきて、雨が降ってきた。山頂にいたあの20分くらいだけ眺望があったのだ。改めて鳴神山の神様に感謝!しかも雨は殆ど森の木々の葉によって遮られて、ほとんど濡れることがなかった。素晴らしい緑の大屋根だ!

山頂方面を見上げたところ。だいぶ深い雲に包まれてしまったようだ。

しばらく下っていると・・・足元に小さな水の流れが。まわりを見てみると、山のいろんなところから水がしみ出ている。

その水は少しづつ大きな流れとなっていく。ちなみにここは登山道で沢ではない。

気づくとこのくらいの水量に。登山道なのか沢なのかよくわからないところを下っていく。

しばらくするとはっきりと登山道と沢の区別ができるようになった。恐らく上の部分は雨のときにだけ現れる流れで、このあたりまで下ってくると常時流れているのであろう。

美しい渓流を見ながらの下山。明らかに登りのルートの沢よりも美しい!しかしこちらは登る時に見たほうがよりじっくりと沢の流れの美しさを見ることができたかな?

こんな感じの小規模な滝がたくさん!これは滝好きの私にはたまらない世界!

これは素敵な場所だ。特に今日は昨晩からの雨の影響もあるので、水量が多く迫力がある!

ここは無名の景勝地だな。登山(歩き)でしか行けない場所にこそ、本当に美しい自然があると思う。とても美しい水の流れが生み出すマイナスイオンをたっぷりと浴びることができる。そして何よりも涼しい!ここは真夏でも涼しく登れる山なのでは無いだろうか?

そんな沢の流れを楽しみながらの下りは最高に楽しかった。前回足利市の大小山で、軽い熱中症の身体で下ったときとは雲泥の差だ!爽やかに体力を回復し山を下るのであった。

そんな素晴らしい沢の景色ともお別れ。まだ左側に沢はあるのであるが、あの美しい沢の流れは気軽に入ることのできない場所にあるのだ。まさに登山者だけの特権!いや、この山道を登って鳴神山の神様にお参りする地元の人が大切に守ってきた美しい自然の姿なのであろう。

変に人気スポットになったりすることが無く、いつまでも静かで美しい、そしてエネルギーのある場所であって欲しい。

帰り道に亡き友人がおすすめしていたお店に寄って行くことに。「ここの餃子がウマいんだよ!」と、彼の自宅に行く途中に言っていたのを思い出したのだ。とても地元愛の強い人だったので、きっと今日私が鳴神山を訪れたことをとても喜んでくれたに違いない。そしてあの山頂の眺望や美しい沢の景色・・・私がそのことを彼に話したならば、嬉しそうに頷いて目を輝かせたことであろう。その笑顔と頷く姿がいとも簡単に目に浮かんだ。

そしておすすめのお店で遅めのランチ。ここは餃子屋、メニューは焼餃子とライスが基本!しかしチャーハンがメニューにあったので頼んでみることに。チャーハンを食べる前にスープを一口・・・ん???なんだか魚介のダシを感じる気がする?不思議に思いつつチャーハンを一口食べてみると・・・ん???チャーシューが魚っぽい?よく味わってみると、それは恐らくカジキマグロを甘辛く煮た(焼いた?)もののような気がした。

魚が入ったチャーハンは初めてであったが、これが意外とウマい!よく考えるとチャーハンにナルトが入っていたりするが、あれも魚の練り物ではないか。新鮮な味わいのチャーハンはしっとりしつつもパラリとしていて、とても美味しかった。

そして友人のおすすめの餃子。ぷっくりと膨らんだような見た目の形は、もっちりしている皮の印象であった。その印象は当たっていて、外れてもいた。もっちりしつつもネッチリとした食感の皮で、そしてニラの香りが強くキャベツたっぷりの餃子だ。皮の特徴にあっさりとした野菜メインの餡がベストマッチであった。「10個くらいはペロリと食べれる」と友人は言っていたが、それはよくわかる。皮が重厚だが餡があっさりしているので物足りさは無く満足感が高い。しかしあっさりなので次へ次へと箸が伸びてしまう味わいなのだ。登山でつかれた身体に油っぽい中華は特に美味しかった。

グルメであった友人の言葉を一つ一つ思い出しながら、餃子を美味しくいただき思い出の桐生の地をあとにしたのであった。

■個人的反省点

今回は前回の反省を活かし、特に熱中症対策に力を入れた。そして本文でも触れたように経口補水液のパウダーを購入してみた。使ってみた感想としては、効果はあったと思う。今回使った「エブリサポート経口補水液パウダー」は、有名どころのOS-1よりもお求めやすい価格であったので試してみた。私は今まで経口補水液を飲んだことがないので比較しようがないのだが、少し塩分を感じるポカリスエット、というような味で飲みにくいというようなことはなかった。ただ、味が濃い!普段こういうものを飲まない私には半分の量を水で薄めるくらいが良かった。

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1本を500mmの水で溶かすものなので、半分を入れて溶かして飲む感じだ。半分で試した結果、甘さと味の濃さ(塩分?)が薄まり飲みやすくなった。その分成分が薄くなるので倍飲まなければならないかもしれないが、今回は熱中症っぽい症状が出ることなく快適に歩くことができた。

その他、ポカリスエットの粉や塩味のせんべい(立正堂純米せんべい)を携行した。ポカリスエットは飲むことはなかったが、おやつとして導入した純米せんべいは、リフレッシュにも塩分補給にも、そしてちょっとした軽食にもなりこれは登山にベストなセレクトだと思った。このせんべいは程よい塩分とお米の味わいがあり美味しいもので、普段からよく食べているおやつだ。コイツはうますぎて止まらなくなる欠点があるものの(笑)、エネルギー補給にも塩分補給にもなり、そして軽い。仮に割れても味は変わらないし。今後も普段、登山問わず私の良きパートナーとなってくれそうだ!

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さて、今回はたまたま亡き友人の故郷での登山となった。鳴神山には登山口が東西にあり、東側の梅田地区の大滝登山口とコツナギ登山口、そして友人の故郷側の駒形登山口と赤柴登山口だ。今回はその友人の導きがあったのかなと思う。急な予定変更でたまたま訪れたのだ。きっと「こっちにおいでよ、いい山があるぞ!」と導いてくれたに違いない。そしてその山は神様のいる、地元の方にとても大切にされている山であった。彼とこの山の関連性は知らないが、地元の山として彼も大切に思っていたことは確認しなくても容易に想像できる。

その友人とは仕事で知り合ったのだが、地理とグルメに興味が強い私とすぐに意気投合してしまったのだ。何よりも群馬を愛する人であった。群馬について色々知りたがった私をとても喜んでくれ、仕事で忙しいにもかかわらず笑顔で群馬を語ってくれたものだ。このブログ内でも群馬に来たときに詳しく皆さんにご紹介することができるのも、彼が私に色々と教えてくれたからだ。

彼の導きにより素敵な山に出会い、人々の山に対する思い、山頂からの美しい眺望、優しい緑の木々、小さな湧き水から力強い沢に成長していく水、自然のエネルギーと人の思いが沢山詰まった山を楽しむことができたのだった。そして久々に彼の声や顔を思い出し、とても充実した時間を過ごすことができた。「気をつけて、白馬に行ってこいよ」・・・と声が聞こえたような気がした。この山に、地元の方々に、そして亡き友人に心から「ありがとう」と言いたい。

さてさて、これで白馬岳登山に向けたトレーニングはおしまい。次はいよいよ待ちに待った白馬岳登山だ!次回もお楽しみに!!!

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