皆さんこんにちは。孤独ソロキャンパーです。
今回はいよいよ白馬岳に挑戦!9月21日(土)~23(月・祝)の前乗り含んで2泊3日で、白馬岳登山に挑む!21日(土)は移動日、埼玉から長野県小谷村までクルマで向かい、小谷村のゴンドラとロープウェイを乗り継いて栂池にある栂池山荘で前泊予定。そして22日(日)朝から登山を開始して白馬岳山頂へ。その晩は白馬岳頂上宿舎で1泊し、23(月)に栂池まで下山してロープウエイ、ゴンドラを乗り継いでクルマまで戻る、という計画。ちなみに24(火)は有休を取り、のんびり帰る予定。
半年前から予約し計画をねってきたこの登山、何としても頂上へ!!!
しかし1週間前、天気予報には秋雨前線がかかり連休は雨の予報(汗)!しかし3日前には雨の予報が少し弱くなり、22日(日)は午前中に少し雨が降るものの午後~23(月)にかけて回復して行く予報に。これなら大丈夫!と喜んでいた・・・のだが!!!なんと2日前くらいになると、中国に向かっていた台風14号が急に日本に向かって方向転換するという予報に(汗)!しかも登山当日22(日)の午前中に白馬岳に最接近(日本海側を通過)する予報になってしまった(涙)!
これは厳しい状況・・・中止、もしくは予定変更を考えたものの、台風の進路が変わる可能性があることに希望を託し、とりあえずツレと行ってみることに。雨の登山となるため、レインコートとグローブを新調し万全の対策を取った。やはり怖いのは低体温症だ!高山の気温と強い風の中で体が濡れるのはとても危険だからだ。
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↑実際使ったが、コンパクトになり軽く携帯性に優れ、かつ防水性能もしっかり!完璧に役割を果たしてくれました。
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↑前半は雨を防いでくれたが、後半はビショビショ(汗)。とても使いやすいグローブであるが、ここまでの雨だとさすがに厳しかったようだ。

そんな状況で21日(土)、栂池に向かうゴンドラ乗り場へ。このゴンドラリフト「イヴ」で麓の小谷村の栂池高原駅から栂の森駅(途中駅あり)と向かう。このゴンドラは20分もかかるが、景色がよく楽しい・・・天気が良ければ。2年前に栂池自然園を散策したときに利用しており、その時は美しい景色を楽しんだのだ。

そしてロープウェイ駅へ。この栂大門駅から自然園駅へと向かう。しかし我々が乗り込んだのは3時過ぎ、ロープウェイ利用者は我々と一人の男性のみであった。この天気もあるだろうけど。

ロープウェイからの景色は・・・こんな状態。天気予報も好転する気配なし。明日は厳しいかな~。

麓も霞んで見えない。大雨というわけではなく風も殆ど無い。風がなければまだなんとかなるかな~。このあと栂池山荘にチェックインし明日に供える。しかし、山荘の方に明日白馬岳に登る予定と伝えると「無理はなさらずに。今日も山の方は風が強く、白馬大池山荘では白馬岳に向かう登山者に引き返すように注意喚起していました」とのこと。他の方も「天気が悪ければ登っても面白くないですよ!」と。お二方の言葉をいただき、山頂への登頂は諦め白馬大池山荘まで行ってみて、無理なら引き返すようにする旨を伝えると「そのほうがいいです!」と言ってくれた。

その晩は2年前にも驚いた山荘とは思えない食事をいただき、8時過ぎには寝て翌日に供えるのであったZZZ・・・。

翌朝4時半起床。雨は夕方過ぎに一度やんだものの、その後降り出した。とりあえず山道がどのような状況なのか見に行ってみることにした。

ここが登山道入口。この先100Mくらい歩いてみたが、登山道はまだ問題なさそうであった。しかし、このあと風雨が強まり10〜11時くらいに台風が最接近する予報となっていることを考えると、白馬大池まで行ったら引き返せなくなる可能性もある。まずはその手前の天狗原まで行ってみて様子をみることとした。
天狗原はこの登山ルートで最初に木々が無い場所になるため、そこで風雨を体感して無理であれば諦めようということだ(白馬大池〜白馬岳の尾根伝いの道は木々がない)。

そして一度山荘に戻り荷物を持ち、6時半頃登山を開始した。予定より30分くらい遅れてしまったが、そもそも白馬岳山頂には行かないことが確定したので、風雨が強まる前に無理なく引き返せるようにしたい。登山道は大きな水たまりがあるものの、まだ歩くに問題のあるレベルではない。靴がなるべく濡れないように、石伝いに足を進め登っていく。
ノースフェイスの↓この登山靴で挑んだが、この靴の防水性能はなかなかのもの。道中の水浸しの中でも、ほとんど浸水をすることはなかった!
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登山道は天狗原まで木々があるのであまり風は感じない。まだ雨も強く無いが、視界は100Mあるか無いかくらいの状況。

ふと気づくと、登山道は小さな流れができ始めていた。しかしそれを良ければ問題なく通過できるレベル。とりあえず天狗原まで、と登るのであった・・・。

1時間ほど経過し、天狗原手前の少し開けた場所へ。ここで初めて木々がない場所に来たのだが・・・なかなか風が強い!!!これは白馬岳どころか、白馬大池まですら無理だ!しかしせっかくここまで来たのだから、せめて美しい湿原が広がる天狗原くらいは見たい、あと少しだし・・・と欲が出てしまった。

その後15分くらいで天狗原に到着。今日はここまで!高い木々のないここでは強い風雨が容赦なく打ち付ける。飛ばされるほどでは無いが、木々のない世界を歩くには危険な状況だ・・・体温も奪われるし。ましてや白馬大池から白馬岳への尾根伝いをこの状況で歩くなど考えられない。しかもそちらのほうが更に風雨が強く気温が低い。さらに低体温症の危険が高まる。我々はここで撤退を決意、山荘へ戻ることとした。

天狗原の湿原・・・天気が良ければ美しい場所であろうが、この日は視界50Mくらいしかなかった!また必ず見に来る、美しい天狗原を、そして白馬岳に!!!

撤退と決まればさっさと山荘に戻りたい。と思いつつも木道の先は岩の多い登山道なので、滑ったりして怪我をすることの無いように・・・急ぐことよりも安全を第一に下山を開始した。

しかし、登山道は更に進化を遂げていた。木々のある地点まで戻る頃には更に雨が強くなり、登山道はもはや沢となっていたのだ!!!しかも激流・・・(汗)!足をとられるような深さでは無いが、雨は更に降り続いているのでいつ足をとられるような深さになってもおかしくは無い。急ぎつつも足場を確保しながら下山を続けた。

しかし、下れば下るほど沢・・・さらに登山道の流れは強くなる!しかも、雷まで鳴り始めた!雨粒が大きくなり、木々のある場所でも風を感じるほどになってしまった(汗)!しかし、平常心で足場をしっかりと確保しながら滑らないように・転ばないように注意し、ツレと一歩一歩先に進んだ。

ちなみにスマホは防水仕様であったものの、流石にこの雨だといつまで耐えられるかわからなかったため、ジップロックに入れておいた。そのため画像は不鮮明で曇ったような状態になっている。見づらくてすみません!上の画像も登山道です(汗)!

こちらは脇から容赦なく登山道に流れ込んでくる水流。恐らく通常時にはこの流れは無いのだろう。この脇からの水が支流のように登山道に流れ込み、本流(登山道)はさらに進化を遂げていくのであった(汗)!

9時半前くらいにようやく山荘の近くまで戻ってきた!良かった、何事も無くて。ここで安心して撮影をしていたら・・・なんと後ろに2名の女性が!!!ギョッと驚いてしまった(汗)!なんと我々以外にもこの激流下り・・・いや登山道を下っている人がいたのだ!まあ、無事に登山道入口まで戻ってこれて良かった!

↑ちなみにこれはGoProで登山道を撮影した動画から切り抜いたもの。こちらの画像を使えばキレイに皆さんにお伝えできたのだが、現場の状況を伝えるにはスマホ画像そのままのほうがいいかと思いあえて使わせていただきました。
※下部にGoPro撮影の動画をUPしたYouTubeのリンクを貼ったので、興味ある方は見てあげてください!
ちなみに私はザックの肩のベルトに下の物をつけてGoProを固定している。安いが登山時にぶつかったり邪魔な感じもなく、自然に歩くことができた。ただ画角などが確認できずナナメになりがちなのはご容赦ください(汗)!

このあと栂池山荘に戻ると我々の顔を覚えていてくれた山荘の方が、食堂の椅子とテーブルで休憩するよう声をかけてくれた。そして、雷の影響でロープウェイが止まってしまったことを教えてくれた。再開するまで2~3時間はかかるだろうから、濡れた服を乾燥室で乾かしていいとの配慮までしてくださった。ありがたい(涙)!好意に甘えて着替えて乾燥室を使わせていただき、ロープウェイ再開を待つこととした。
先ほど登山道で出会った2名の女性もいた。この方々はどうやら白馬大池山荘で前泊していたようで、今日白馬岳に登る予定だったようだ。しかし諦めて台風が来る前に下山したのであろう。栂池山荘の宿泊客では無いものの、山荘の方はストーブのある場所に彼女たちを案内していたのにはホッとした。さすが村営の山荘、緊急時には緊急の対応をしっかりと行っていた!そして声をかけたりと素晴らしい対応を行っていた。結局ロープウエイは再開せず代行バスで再開したのだが、出発する際に彼女たちが山荘の方に感謝の言葉を言っていたのがとても嬉しかった。
そして我々も再開の知らせを聞いて、乾燥室から服を取り出したりして手間取りながらも11時半頃に山荘を出ることに。もちろん「ありがとうございました!また来年必ず来きます!!!」と伝えて。

我々がロープウェイ駅につく頃にはすでに代行のバスの第一便は出たあとであった。しかし駅の待機場所で待たせてもらっていると、30分しないくらいでロープウェイ自体が再開することとなり、我々はロープウェイで下山することとなった。

そして麓までのゴンドラに乗り換える。まだ雨は強く降っている。しかし、この状況でも再開したロープウェイで登っていく人が何名かいた。後ほどYAMAPの投稿をみたところ、予定変更して栂池自然園の散策をして下山している人がほとんどであったが、1グループだけこの日のうちに白馬大池山荘まで登り、翌日白馬岳に行っている人たちがいたのには驚いた!本当はこの日のうちに白馬岳に登る予定っだったようだが。彼らの登山道の投稿画像をみると、我々が最初登ったときくらいまで水量は落ち着いており、激流は収まっていたようであった。
↑これは私のヤマップの投稿。同じようなことを短く書いているだけなので、このブログのほうが詳しいです。

ゴンドラで下山していると、途中駅へ。ここで降りることは無いのだが、ここで降りるように言われた。「???」となっていると、どうやら中間駅から栂池高原駅までの間はまだ不通になっていて、代行のバスが出るとのことだった。最後はバスに揺られ麓に戻るのであった。

※↑2番目の22日7時はまだ雨の強さは青いが、3晩目の10時になるとオレンジに変わっていた!強い雨が降っていたのだ。
■個人的反省点
今回は半年前から計画し、更には2回のトレーニング(と言えるかは微妙だけど)を経ての挑戦となった。しかし、残念ながらの雨での撤退となった。天気ばかりはどうにもならず誰にも落ち度は無い。だが撤退がわかりきっているのに途中まで行ってしまったのは、やはり反省をしなければならないだろう。本来であれば前泊地(栂池山荘)で中止を決断すべきであった。しかし、「せっかく来たのだから・・・」という気持ちを捨てきれなかった。
個人的には正直楽しかった!しかし、今回はツレがいたので無茶はすべきではなかった・・・というよりも無茶をしているという自覚がなかった。今回の台風14号(恐らく最接近時には熱帯低気圧)は輪島や能登で豪雨被害をもたらしたものである。山を隔てた長野県は中心からも離れておりまだましな方であったと思う。それでも北アルプスの稜線(白馬大池~白馬岳のルート)に出れば、その台風の風雨をまともに食らったことであろう。もちろんそこまでは無茶だということはわかっていた。しかし、その稜線手前の白馬大池までならまだ行けるのでは無いかな?と安易に思っていたのだ。
実際、歩き始めた6時半から天狗原に着いた8時ころまではそこまでではなかった。しかし、天狗原から引き返す頃には雨風ともに強くなって来たので、このまま進めば行くことはできても、戻ることはできないかもしれないと、撤退を決意した。そしてその後台風が最接近する10時~11時頃には登山道は激流と化した。我々はその最接近前に山荘まで降りていたので、恐らくその後1時間~2時間位の間は、山の中は更に水量が増し荒れ狂っていたことであろう。すれすれのところで運良く下山できたということだったのだろう。
無茶のレベルというものがわかった以上、今後の教訓になることは間違いない。人間は教えてもらって理解することよりも、実体験を元に理解するほうがはるかに理解できるものだ。今回の我々は確実に後者である。この体験を忘れずに、山と自然と楽しく付き合わなければならない。
しかし、失敗というものほど学べるものは他にないだろう。生きていれば失敗することもある、だがその失敗を恐れずチャレンジする勇気がまずは必要だ。頭でっかちにわかったような気でいる人ほど、実際には理解できておらず想像の域を出ることはできない。しかしチャレンジした人は明確に理解できるのだ。そしてそのチャレンジが失敗に終わったとしても、命がけで挑んでさえいればその体験を教訓にし次に活かすことができるのだ。
今回無茶はしたものの、安全を最優先することだけは忘れなかった。それも過去の実体験からの教訓である。どんなに危機的状況でも焦らずパニックを起こさずに、客観的に自分を見つめ冷静に判断していくことができた。そしてツレの安全を最優先に感え、先に自分が歩き安全な場所を知らせ、時には危険箇所などを振り返って声がけすることを決して忘れなかった。
今回の体験を元に、より安全で楽しい登山を楽しむスキルを積むことができたことは、白馬岳登頂がかなわなかった代わりに素晴らしいものを得ることができたと思う。来年また白馬岳に挑戦することとなる。おそらく我々はまだ白馬岳を登るにはスキルが足りなかったのだ。天気が良くても何かトラブルが起こったかもしれない。「お前たちにはまだまだ早い!来年まで修行をして出直してこいよ!」と白馬岳が我々を助けてくれたのだ。山は逃げない、また来年登る日までしっかりとスキルアップしたい!
さてさて、白馬岳登山は1泊2日の予定、2日目の予定がポッカリと空いてしまった(汗)!登山の準備しかしていないので、雨の影響が少ない山を探して登る事としよう!!!それでは次回をお楽しみに~。
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