唐松岳その3です。
丸山ケルンまで戻ってきた我々、何とか昼食を食べる時間的余裕はありそうなので、ここで遅めのランチとすることに。
丸山ケルンは下りで撮影をし忘れたので、上と下の2枚は上りに撮影した画像(汗)。行きは快晴だったので素晴らしい景色だった!この景色を楽しみながらのランチは素晴らしい(帰りは雲が増えてきてしまったが)!
丸山ケルンは下りで撮影をし忘れたので、上と下の2枚は上りに撮影した画像(汗)。行きは快晴だったので素晴らしい景色だった!この景色を楽しみながらのランチは素晴らしい(帰りは雲が増えてきてしまったが)!
こちらは丸山ケルンから五竜岳方面を見たところ(上りに)。ちょうどこの上の画像を撮影したあたりで昼食をとることに。
昼食のメニューはカレーだ!ご飯は唐松岳山頂を目指す前に分岐点でアルファ米に水を入れ膨らましておいた(お湯で戻す予定だったが時短のため水を入れ移動中に戻すことに)。プリムスの超コンパクトなバーナーP-115とエバニューのチタンマグポットでカレー温め作戦開始!これらはソロキャンプ用というよりも街道歩きの際に使っているもの。マグの中にOD缶が入るのでコンパクトに携行できる。
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エバニュー(EVERNEW) チタンマグポット500 RED ECA266RAmazon(アマゾン)
カレーは秋田に行ったときに買ってきた「秋田美人カレー」というレトルトカレー。
こいつをアルファ米にかけて食べる!アルファ米は水で戻したので少し硬さがあったが、強い太陽光のおかげか少し温くなっていた(ありがとうお日様)!はるばる運んだ秋田美人カレーはカレーらしいパンチに欠けていたが(汗)、ここで食べる物は何でもウマイ!至福のカレーを食べることができた!ちなみに昼食中に唐松岳山頂の方でヘリコプターが飛んでいる姿が何度か見えた。山頂より右側・・・不帰嶮(かえらずのけん)付近かな?救助要請かもしれない・・・無事を祈るばかり!
※ちなみに後日ニュースで知ったが、不帰嶮で男性が遭難し数日間ビバークし助けを求めていたとのこと。近くを通った登山者が姿は見えないが「助けて」の声を聞き救助要請、だが救助隊も姿を確認できず・・・この4日後に無事救助されたらしい。遭難してから1週間以上!大きな怪我も命に別状もなく救助されたようで良かった!
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丸山ケルンまでたどり着けば時間が読めるので余裕を持って下っていく。雲が出てきた・・・唐松岳方面は雲に隠れてしまった。あと1時間遅ければ、山頂で美しいパノラマを見ることはできなかったかもしれない!
八方池が見えるところまで戻ってきた。上りは先を急いでいたためスルーしたので、帰りは八方池に寄っていくことに。
八方池まで来ると軽装の人も多い、そして人が多い。ベンチに腰をおろし少し休んでいたら・・・なんと雨!しかもだんだん強くなる!!!天気予報通りだが・・・昨日のような強い雷雨になるかも!?・・・と、気づけば多くの人々はささっと下山し始めている。我々はレインコートがあるのでのんびりと下山をすることに。
雨の八方池、普段は穏やかな水面も今日は別の姿に。これはこれで貴重な八方池の姿かな!?しばらく人がいなくなった雨の八方池を楽しみ下山を再開。・・・すると、5分もせず強い雨が嘘のようにやんでしまった!レインコートは脱ぐのが面倒なのでそのまま下山することに(お陰で大汗!)。
・・・そして八方池から1時間弱、何とか出発地の八方池山荘まで戻ることができたのであった!時刻は15時半くらい、往復9時間20分くらいの旅であった!ちなみに平均的往復タイムは休憩無しで6時間20分くらい。我々は所々で合計2時間くらいは休憩していたので・・・歩き部分として1時間遅れくらいであった。とはいえ我々ごときがよくやったものだ!
山荘前のベンチで30分くらい休憩のあと、リフトとゴンドラを乗り継ぎ麓へ。宿泊先にチェックインしシャワーで汗を流したあとには・・・昨年訪れてとても気に入った白馬のお店『蕎麦酒房 膳』で信州の味を楽しみながら、唐松岳登山成功を祝ったのであった!
白馬産のサーモン
この店は人気のようで昨年も今年も満席であった。昨年も今年もかなり早めに予約していたせいか、昨年と全く同じ席であった!楽しく美味しい時間を過ごすも疲れはそれなりにあり、1時間半ほどで大人しく宿に引き上げるのであった!
それでは最後に個人的な評価とまとめを。
■良いところ
北アルプスの中でもゴンドラとリフトで途中まで登ることができるので気軽に訪れやすい。かつ八方池までは道も整備されており比較的歩きやすい。八方池より上は岩がゴロゴロする場所が多く、狭い道や急な上りや滑落したらヤバそうな箇所などあるが、極端な危険箇所は少ない。北アルプス初心者向けと言われる要因であろう。
また村営トイレまでの道や八方池ケルン・丸山ケルン・分岐点など、山頂手前の随所で美しい眺望のある景色を見ることができ、北アルプスらしい美しさを堪能できる。
そして登山者のマナーがとても良い。八方池までは観光客がいるが、そこから上は登山者らしい笑顔で譲り合う世界になっている。すれ違いや追い越しの際に小さな気配りとコミュニケーションをしてもらい、気持ちよく登ることができた。山頂でも感じたが、皆が皆を応援している世界である!
■注意したいところ
登山道は八方池までは整備されており比較的歩きやすいが、甘く見てはいけない。特に村営トイレ〜八方池までは岩がゴロゴロした道となり、スニーカーでは厳しいレベル。私達は眼の前でキチンと登山装備をした女性が転倒し、顔面を岩に強打しているのを目撃してしまった。そばにいた数名に助けられ介抱してもらっていたが、おそらく諦めて下山したことであろう。ちゃんとした装備であったにもかかわらず・・・。
三連休ということもあり人は多かった。所々狭い場所があり上り下りで一方通行となる。しかし登山者のマナーはとても良いので、譲り合いの心で気持ちよく歩くことができた。初夏やお盆休みはかなり混むようなので、高原植物が終わりかつ紅葉前のこの時期はこれでも少なめなのかもしれない。実際八方池山荘の予約を予約開始日の4月1日の予約開始時間直後に行った際、9月の予約と知り少し驚かれた、7月じゃないの?と(笑)。
またトイレは八方池山荘の前と村営トイレ、あとはほぼ上りきった唐松岳頂上山荘にあるのみ。村営トイレと唐松岳頂上山荘の間は長いのでトイレは注意したい。茂みは樹林帯がある八方池上部~円山ケルン手前の一部のみで、携帯トイレを使えるような場所は限られそうだ。
また水は八方池山荘(宿泊客以外は有料)のあとは村営トイレ(手洗い用の水?)、唐松岳頂上山荘(雨水の販売)しか無い。唐松岳頂上山荘は訪問数日前まで水が不足して雨水販売も中止していたようだ。水は多めに準備しておいたほうが安全である。私は昼食用も含め4Lでちょうどよい量であった。
■個人的評価
今回は我々の本来登るべき山のレベルを超えていたと思う。しかし、いつかはチャレンジするのである!思い切ってチャレンジして、目標を達成できたことはとても意味のあるものとなった。だがその反面準備不足もあった。
一つは靴である。私は何度かこのブロクで紹介しているが「街道歩き」が(も)趣味である。旧街道の道は全てが舗装道ではなく、東海道なら箱根・薩埵峠・鈴鹿峠など、中山道なら碓氷峠・和田峠・鳥居峠・馬籠峠などの登山のようなルートもある。なので登山靴はそれなりのものを持っていた。しかし、アスファルトで歩くことが多いため靴底は半分くらい削れた状態であった。
そのせいもあり岩がメインの登山道では結構危険があった。特に足に重力がかかりやすい下山時の濡れた岩の道では、何度か滑ってしまった(転ぶまではいかなかっったが)。またゴツゴツの岩の表面は靴底を通して足に突き刺さるようなダメージを与えてくるので、薄くなった靴底はダメージも大きかった。
私は東海道を歩いている際に、間違えてペラペラのスニーカーで行ってしまったことがあった、あろうことか箱根越えのときに。石畳の石が靴の裏を通して私の足の裏に衝撃を与えた。特に三島方面に向かう下りでは重力も加わり、上りでマメだらけになった足にさらなる衝撃が与えられ、まともに歩けない状態になってしまった。なんとか下りきったが三島で急遽登山靴を購入することに(その後富士市で一泊し静岡市まで歩いたけど)!今回改めて靴はしっかりしたものを準備するべきということを再確認する事となった。
またモンベルの速乾性の長袖インナーを着ていたが、その上にコットンのTシャツを着ていたので、インナーがせっかく速乾性なのにTシャツが乾かない状態となってしまった。登山のファッションにおいて、コットンは汗をかくと重くなり乾きが悪いことを体で知ることとなった(これは脱ぐことで対応できたが)。
そしてトレッキングポールもしっかりとしたものを準備しないといけない。今回街道歩きで使っていたモンベルのTグリップのトレッキングポールを使っていた。もちろん無いよりはマシであったが、より登りを快適にするには2本タイプのトレッキングポールを使ったほうが体の負担は少なかったであろう。
シナノのトレッキングポールに目をつけている。
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その他の装備は特に問題なかったので、次の登山までにはこの反省を活かし道具を揃えていきたい(キャンプに登山、金かかるな~(汗))。
装備的なことはこのくらいにして、今回の唐松岳登山で何よりも感じたことは、登山者同士のコミュニケーションの素晴らしさだ。それはお互いを支え合う事であった。道中で「こんにちは~」「ありがとうございます」交わす声が、お互いを励まし合っているような気がした。中には「あと00分くらいで〇〇ですよ!」と下る人が教えてくれたりもした。「あと少し、頑張って!」と聞こえうれしかった。山頂で写真を撮ってくれたご夫婦と女性もそうだが、山のコミュニケーションは自分がやってほしいことを先に自分が率先して行う、という素晴らしいものであった。このコミュニケーションがもし街の中で起こるのであれば・・・世界が平和になるに違いない!!!
そして山頂で感じたエネルギー。言葉をかわさずとも一つの大きな喜びの集団となるあの感覚。これは山頂以外では味わえないのでは無いだろうか?私が東海道を踏破し京都の四条大橋で達成感を感じても、周りの人は普通の人。私は近くにいた方に東海道を歩いてきた旨を伝え、写真を撮ってくださいとお願いした。その人は一緒に喜んではくれたものの、やはり達成を分かち合う感じでは無かった。
しかし山頂にいる人々は全員が達成者である、一人残らず(ロープウェイなどでも山頂に行ける山以外は)!この達成の喜びと美しい景色の感動を頂上にいるすべての人と共感できる世界。そう、団体スポーツで優勝したりする感じに似ているのかもしれない。私はスポーツで優勝したことは無いが、例えばWBCで日本が優勝したときなど、応援していた一人としてその歓喜の環にテレビ越しでも加わっている感じがした。その感覚に似ている・・・いや、達成した側の感覚だからそれ以上であろう!
同じ目的を達成した見ず知らずの人、たまたま同じ時に山頂に立ったというだけの縁でその感覚になってしまうのだ。周りを見ても達成感で満ち溢れている人しかいない世界。山に登りたくなるのがよくわかる!これはまた体感したい!そしてその感覚は山ごとに違うはずだ。対策を講じてさらなる目標へチャレンジしたくなった!これは・・・クセになるな(笑)!いや、中毒になるといったほうがいいのかもしれない!
さてさて、今回は番外編として唐松岳の登山を3回の長きにわたりお伝えしてきました。登山経験豊富な方からすればダメ出しツッコミどころ満載かもしれない。しかしこうやって人は成長していくもの。一つ一つのチャレンジを通じ、失敗から反省し何が足りないかを考え次に活かす。それはソロキャンプでも同じで、そのように少しづつキャンプ練度を上げていったのであった。キャンプ以外も全て同じ道を通るのである!「諦めない」、「自分に言い訳しない」、そして「とことん楽しむ」ことができるように次もがんばりま~す!
こちらに八方池山荘から唐松岳への道のりを簡単なMAPにまとめたので、参考程度にご覧ください!
次回はソロキャンプの報告に戻り、近場の栃木県佐野市のキャンプ場を報告します。ではまた~!!!
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